今やチーズフォンデュ味まである時代。藤岡啄也をCMに起用するぐらいの積極さがあれば話は別だが、単に塩ラーメン味のポテチというだけでは強いインパクトはない。
しかし袋のラーメン写真に添えた注によってこの品の魅力は倍増した。「この写真はイメージです。中身は正真正銘のポテトチップスです。決してホンモノの塩ラーメンではありません。念の為」。
なんだかご丁寧なメーカーねぇ、という解釈は少々お人好しがすぎる。ここには、些細な落ち度を見つけて鬼の首を取ったかの如くクレームをつける一部のくそたれ消費者への辛辣な皮肉がこめられている。「ラーメンの写真が袋にあるのにラーメンが入っていないのはサギよ、キー!」といういちゃもんに対して予防線を張っているのだ。
過去によほどいやな目にあわされているのだろう。自己責任・自己防衛が時代のキーワードであることを再確認させてくれる示唆的な一品である。
ただ、注を読んだ消費者が「そんなわかりきったことを書くとは私をバカにしてやがるわね、キー!」と逆ギレする可能性もあるよと指摘しておきたい。(この項おわり)
|次の回へ進む|