点字はフランスのルイ・ブライユが考案した、点の組み合わせによる記号だ。縦3点×横2点の6点が1字を構成する。点は3つずつ母音と子音に割り当てられ、五十音はローマ字表記と同じようなシステムで表現される。
そんなうろおぼえの予習情報と、たぶん未青年者がジュースと間違わぬための注意文だろうという予測のもと、国内4大メーカーの缶ビールに書かれた点字を読んでみた。
アサヒは「ビール」と書いてあった。サッポロとサントリーは「オサケ」とあった(ビールではないドラフティーとスーパーホップスへの配慮?)。この3社の点字は一語だけ。しかしキリンは違う。「ビール」の他にもう一つ、「キリン」という表示もあるのだ。これは単なるビールではなくあくまでもキリンビールなのだと誇らしく主張するその意気やよし。しかも刻印でルビまでつける念の入りようだ。アサヒに押されがちな昨今だが、少なくとも缶の点字ではキリンが最も気合いが入っているようだ。(この項おわり)