電話に出た広報の笛吹氏に私は早速マークの謎をぶつけた。

「調査によると箱のマークにある重大な謎が隠れているようですが」

「はい。トランプマークのことですね。これはキャンペーンの応募ハガキを即座に区分けできるようにという工夫からつけられました。マーク部分を切り取って送ると景品が当たるというキャンペーンを頻繁に行っていまして、マークを見てこちらが『これはハートだからポッキーだ』という具合に認識するためのものだったんです。確か昭和50年代初期から使用されていますね。ダイヤはアーモンドチョコ、クローバーはペロティやカプリコなどの子供チョコというようにグループごとにマークを決め、順番に番号をふっていましたが、品種が増えるにつれハートの14番、15番といった、トランプにないマークも出てきました。『トランプなんだから13番はK(キング)と書くべきだ』という指摘を消費者の方からいただいたこともあるんですよ。今は希望小売価格の1/20の数字を表示しています。これにより『ハートのマーク15点分を集めてご応募下さい』と言えるようになったんです」

 ここまではほぼ予想通り。問題はこの後だ。

「では、この呪文のような文字群は何と説明されますか?」(つづく)


次の回に進む inserted by FC2 system