電源不要、音声入力可能、立体スキャンOKの
人間型万能周辺機器「ヒューマシン」とは?

 総務部に1通の投稿が届いた。

「快哉。機能満載の超複合機誕生。スキャナとプリンタとスピーカ等を1台に凝縮した革命的『ヒューマシン』を一度ご高覧いただかんと欲す。理学博士・湯川」

 別に珍しくもないじゃんと思ったが「ヒューマシン」の響きに21世紀を感じた総務部は、他に投稿がないこともあり早速博士宅を訪れた。博士は予想通り科学に心を奪われた老人だった。

「見よ、ヒューマシンの勇姿!」

−−こ、これは裸の人間……。

「(眉間に皺を寄せて)人間ではなく人間型万能周辺機器だ。裸ではなく、iMacのごときスケルトンモデルだ。機械にはどうしても冷たい印象があるが、これからのコンピュータは人間と親密な関係を築けるものでなければならぬ。私は本来の意味での人間主義復権を訴えたいのだ。この観点からインターフェイスにはキーボードでなく音声入力を採用。年端のいかない小児でも友に何か頼むような感覚で操作が可能だ。電源を必要としないことも大きな特徴である。あたかも人間のごとく経口摂取した有機物からエネルギーを取り出して作動。勿論、自分でトイレを探す機能も備えているゆえ、いらぬ心配は無用だ(笑)」

 博士宅を出るとヒューマシンが寄ってきて「博士は気の毒な方で…」と、博士をいたわる助手のような音を発した。彼はやはり人間なのか? 博士の熱意に打たれた我々としてはわからないとしか言えない。(総務部)

■ヒューマシン各部の名称
音声入力装置●高感度ステレオマイク搭載。自動清掃システムを備える。関西弁入力も可能だがケアレスウィスパーには弱い。
画像入力装置●水晶体搭載。上下左右に無段階で可動。約6cm〜∞で撮影可能。夜は自動でフードがおりる。ウィンク機能搭載。
音声出力装置●8cmウーハ搭載のモノラルスピーカー。操作の確認音や奇声を発する。プリントした用紙の排出口を兼ねる。
パワー入切装置●メインボタンと操作切替ボタンの兼用。通常はプッシュ式だが強くひねればクイックスタートが可能。毛つき。
画像出力装置●プリンタのインクリボンにあたる。解像度により左右の装置を使いわける。スキャン原稿のトレイなども兼ねる。
自走式移動装置●2本の棒を交互に前後させることで自由方向への移動が可能だ。テレポーテーションができるタイプも開発中。
ヒューマシンの使い方
メインボタンを押す。ウィーンガチャンと音がし、うなだれていたヒューマシンが作動。スタンバイOK。
読ませたい原稿をトレイにはさみこみ口頭で解像度を指示。ワカリマシタシャチョーと確認音がする。
自ら平らな場所を選択。レンズで撮影した画像を付属の各種インクでプリント。メンドクセと確認音。
アタシデキチャッタノと音がすれば完成。用紙は排出口からトレイに吐き出される。元原稿は下から排出。
読み込みたい物(例では携帯電話)をレンズの前に提示し口頭でスキャンを指示。解像度は選べない。
ウィーンガチャンと音を出しながらスキャン開始。作動中は危険なのでマシンに触れてはいけない。
スキャン終了。まだ試作段階のためスキャンデータは見て楽しむ以外に利用できず。開発が待たれる。


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