板ガムの種類は数多いが、ケースは裏側が銀色コーティングされたソフトな筒型と相場が決まっていた。各社各様のケース展開を見せる錠菓(ポロやピンキーなど)に比べればそのバリエーション不足は明らか。サッカー日本代表の攻撃と一脈通じているとも言える。

 そんな板ガム界に一人の異端児が誕生した。コミュニケース。MAXがCMキャラを務めるこの品は「片手で簡単に取り出せ、友達同士などのコミュニケーションツールとして最適な新パッケージ」を導入。具体的には紙箱上面の穴に指を入れ、中のガムをスライドさせて出す仕組みだ。枚数が減った場合に箱底面をカットして内側に押し上げて出しやすくする、箱ティシューと同趣向の補完システムも備えている。

 自動改札対応定期入れにも似て実際には若干の熟練が必要なため、誰もが簡単に取り出せるとは限らないが、箱に強度があり、尻ポケットに入れておいてもガムがぐちゃぐちゃにならないことが期待できるだけでも高い評価を与えるべきである。

 これが「ガム界の中田」になるとまでは言えぬが、露店の定番「ガムパッチン」ももう改良してもいい時期だとは言ってよいだろう。(この項おわり)





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